ひとことで言うと
鍼治療が慢性頭痛の予防に効果的と、大規模なまとめ研究で確認された。
1研究のポイント
- 22件の臨床試験・1449人分のデータを統合した「まとめ研究」。鍼治療を受けた群では、受けなかった群と比べ、頭痛のある日数・強さ・持続時間・鎮痛薬の使用量がいずれも統計的に大きく減少した
- 鍼治療が終わった後の追跡期間中も効果が続いていた。頭痛の強さ・持続時間・鎮痛薬の使用量は引き続き低い水準を維持しており、短期間だけの効果ではない可能性がある
- 慢性片頭痛・慢性緊張型頭痛など複数のタイプで同様の結果が得られ、週4〜12週間の治療期間でも、薬との併用でも単独でも効果がみられた
2患者の私たちにとって
毎日のように頭痛がある「慢性頭痛」は、薬だけではコントロールが難しい場合があります。今回の研究は、鍼治療が薬と組み合わせる形でも、あるいは単独でも予防に役立つ可能性を示す内容です。ただし研究の質や対象者の背景はさまざまなので、「自分に合うか」は主治医と一緒に検討するのが安心です。
3頭痛専門医のひとこと
前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)
鍼治療の頭痛エビデンスは以前からそれなりに積み上がっていましたが、慢性毎日性頭痛に絞ってメタ解析をまとめたのは新しい視点。効果量の数字自体はさほど大きくないものの、鎮痛薬の使用が減るというのは薬物乱用頭痛の予防としても意味があると思っています。
4読むときの注意
今回の分析に含まれる研究は中国発のものが多く、鍼のやり方や「効果なし鍼(対照群)」の設定が研究によってバラバラです。そのため結果をそのまま自分に当てはめるのは難しく、因果関係の確かさにも限界があります。
