注目の研究

鎮痛薬の飲みすぎがあっても効果は変わらない?アクイプタの実臨床データ

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前川 裕貴

この記事の解説

前川 裕貴

脳神経内科専門医・頭痛専門医

頭痛日誌アプリズツノートの開発者。つけた記録がグラフになり、診察のときに主治医と共有できます。

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ひとことで言うと

鎮痛薬の使いすぎを伴う慢性片頭痛でも、予防薬アクイプタの効果は損なわれなかった。

1研究のポイント

  • 月の片頭痛日数が中央値13日→4日に減少。約9日分の頭痛が月単位でなくなった計算
  • 73人中54人(74%)が「頭痛日数が半分以下」を達成。4人に3人という高い割合
  • 鎮痛薬の飲みすぎがあるグループもないグループも、頭痛の減り方の「割合」に差はなかった

2患者の私たちにとって

慢性片頭痛では、痛み止めを頻繁に使いすぎることで頭痛がかえって悪化する「薬物乱用頭痛」を合併しやすく、これが治療の壁になると言われてきました。今回の実臨床データでは、薬物乱用頭痛があっても予防薬の効果が下がるわけではないことが確認されています。ただし、この薬が自分に合うかどうかは個人差があります。まずは主治医に状況を相談してみてください。

3頭痛専門医のひとこと

前川 裕貴

前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)

実臨床のデータで74%が50%以上の頭痛減少というのは、なかなかインパクトのある数字ですね。薬物乱用頭痛を合併していると「まず乱用をやめてから」という話になりがちですが、予防薬を入れながら同時並行で対応できる可能性を示唆するデータとして、外来で患者さんにお伝えしやすくなりました。

4読むときの注意

これは無作為割り付けを行わない観察研究のため、「アクイプタが効いた」という因果関係は確定できません。また対象は78人と小規模で、追跡期間も約3か月と短期間です。長期的な安全性や効果については、今後の研究を待つ必要があります。なお、アクイプタ(アトゲパント)は日本では予防目的でのみ承認されており、急性期の痛み止めとしての使用は日本では承認されていません。

5この記事の情報源

論文の原文を見る(PubMed・英語)

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監修: 頭痛専門医・前川 裕貴 / ズツ便りは情報提供を目的とし、診断・治療を行うものではありません。最終的な治療判断は主治医にご相談ください。