ひとことで言うと
降圧薬のARBが片頭痛の予防に有効と、複数試験をまとめた解析で確認された
1研究のポイント
- カンデサルタン・テルミサルタンなどARB系の降圧薬を使った4つの試験・659人分のデータを統合して分析
- ARBを使った群は、1か月あたりの片頭痛日数が平均約1日、頭痛日数も約1.2日、それぞれベースラインから減少した
- 頭痛が半分以下に減った「良く効いた人」の割合は、プラセボ(偽薬)と比べて約2.7倍多かった
2患者の私たちにとって
もともと高血圧の治療に使われているARBという種類の薬が、片頭痛の回数を減らす効果を持つ可能性が、複数の臨床試験をまとめた今回の解析でより明確になりました。特にカンデサルタンのデータが充実しています。日本では片頭痛予防薬の選択肢がすでにいくつかありますが、ご自身の状況に合う薬かどうかは主治医と相談しながら決めていきましょう。
3頭痛専門医のひとこと
前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)
カンデサルタンは実は昔からクリニックで使っている先生も多くて、「血圧も少し高め」という患者さんには一石二鳥で選びやすいんですよね。今回のメタ解析でエビデンスが整理されたことで、ガイドラインへの正式な位置づけが変わってくるかもしれません。
4読むときの注意
今回の解析に含まれた試験はわずか4本・659人と規模が小さく、片頭痛日数の根拠の確実性は「低い」と評価されています。また、これらの薬はすでに日本でも降圧薬として承認されていますが、片頭痛予防としての使い方は主治医の判断が必要です。自己判断での服用開始は避けてください。
