ひとことで言うと
緊張型頭痛の患者さんの67%に睡眠の質の低下がある、という解析結果が出ました。
1研究のポイント
- 27件の研究を統合したところ、緊張型頭痛の患者さんの67%が「睡眠の質が悪い」に該当——3人に2人という高さ
- 睡眠の質を測るスコア(PSQI)の平均は9.48点で、頭痛のない人より約3.8点高かった。PSQIは5点を超えると「睡眠が乱れている」サイン
- 睡眠が悪いほどうつ症状も強い傾向がはっきり見られた(相関係数0.51)。頭痛の頻度や強さとの関係は、今後の研究待ちの段階
2患者の私たちにとって
「眠れない」と「頭が痛い」はセットで悩んでいる方が多いのですが、これまで数字として整理されていませんでした。今回の解析で、緊張型頭痛の方の睡眠トラブルは「気のせい」ではなく、かなり高い割合で起きていることが裏付けられました。また、うつ症状との重なりも大きく、頭痛だけでなく気分や睡眠も含めて主治医に話してみることが大切です。
3頭痛専門医のひとこと
前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)
緊張型頭痛って「たかが肩こり頭痛」と思われがちですが、睡眠もメンタルもズタズタになっている方が相当数いる。PSQIが平均9点台というのはかなりしんどい数字です。外来でも睡眠の話を積極的に拾っていかないといけないな、と改めて感じます。
4読むときの注意
今回の研究は観察研究をまとめたもので、「睡眠が悪いから頭痛が起きる」「頭痛のせいで眠れない」どちらの方向かはまだわかりません。また、研究ごとに対象者の集め方が異なるため、結果のばらつきも大きく、数字は目安として見てください。
