ひとことで言うと
362万人超のデータを統合した分析で、片頭痛と緑内障に関連が見つかった。
1研究のポイント
- 19件の研究・約362万人分のデータをまとめて分析した結果、片頭痛がある人は緑内障になるリスクが約1.28倍(28%高い)という結果が出た
- 特にアメリカのデータ・女性が6割以上の集団・自己申告で片頭痛と答えたグループで、この関連がより強く出る傾向があった
- 「研究が少ないと結果がゆがむ」という統計的な補正をかけても、関連そのものは消えなかった(補正後でOR=1.23)
2患者の私たちにとって
片頭痛と緑内障は、どちらも血管や眼圧に関わる疾患です。今回の分析で両者の関連が数字として出てきましたが、「片頭痛が原因で緑内障になる」とは断言できず、共通する体質や別の要因が絡んでいる可能性もあります。片頭痛が長年続いている方は、定期的な眼科受診や、気になる症状(視野の変化など)を主治医に伝えることをおすすめします。
3頭痛専門医のひとこと
前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)
片頭痛と緑内障、外来でも「両方ある」という患者さんが一定数います。血管収縮・眼内の血流低下が共通の鍵かもしれません。ただ今回は観察研究のまとめなので因果は不明。「緑内障の検査もしておきましょうか」と声をかけるきっかけにはなる結果ですね。
4読むときの注意
これは観察研究をまとめた分析のため、「片頭痛が緑内障を引き起こす」という因果関係はわかりません。また、研究間でデータのばらつきがあり、出版バイアス(良い結果しか論文になりにくい偏り)の可能性も指摘されています。
