ひとことで言うと
2か所の神経ブロックを組み合わせると、1か所だけより頭痛の頻度・痛みが大きく改善した。
1研究のポイント
- 後頭部の神経(GON)だけをブロックした40人と、額の神経(SON)も同時にブロックした40人を3か月比較。どちらも頭痛の回数・痛みの強さ・鎮痛薬の使用量が減った
- 2か所同時ブロックのグループは、1か所だけのグループより頭痛の回数減少・痛みの軽減・鎮痛薬の削減量がいずれも大きかった(ただし発作1回あたりの長さは差がなかった)
- 生活への支障を測るMIDASとHIT-6という指標でも、3か月後には2か所ブロックのグループが明らかに高スコア改善。日常生活のしんどさが減った
2患者の私たちにとって
薬での予防が十分に効かない慢性片頭痛の人に対して、後頭部と額の2か所同時に神経ブロック注射を行うと、後頭部だけより効果が上乗せできる可能性があります。神経ブロックは一部の頭痛外来・ペインクリニックで受けられる処置です。自分に向いているかどうか、主治医に相談してみてください。
3頭痛専門医のひとこと
前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)
神経ブロックは「薬が効かないから次の手」という位置づけで使うことが多いんですが、どこをブロックするかで結果が変わるという話。GONだけでなくSONも加えた方が良い、という比較データはこれが初めてらしいので、現場的には参考にしたい内容です。
4読むときの注意
この研究は後ろ向き観察研究(過去のカルテをさかのぼった研究)のため、因果関係は断言できません。また対象は薬での予防が効かなかった80人に限られており、全員に当てはまるわけではありません。
