ひとことで言うと
月に何日痛み止めを飲んでいるか+治療の手応えアンケートで、重症片頭痛を高精度で見分けるスコアが開発された。
1研究のポイント
- 「月に何日痛み止めを使ったか」と「治療で頭痛がどれくらい抑えられているか(6項目アンケート)」の2つだけで0〜11点のスコアを計算する
- スコア2点以下(グリーンゾーン)は重症でない可能性が98%と非常に高く、5点以上(レッドゾーン)は約4割が重症と判定された
- 中国の複数施設・1161人のデータで開発・検証され、重症かどうかを見分ける精度(AUROC)は0.866〜0.899と良好だった。0.9に近いほど精度が高く、0.5は当てずっぽうと同じ
2患者の私たちにとって
これまで片頭痛の重さを正確に判断するには、時間のかかる詳しい問診や複数のアンケートが必要でした。このスコアが使えるようになれば、受診のたびに2つのデータを確認するだけで「今日は詳しく調べる必要がある患者さんか」を素早く判断できます。ただしスコアはあくまで目安であり、治療の決定は必ず医師が行います。自分のスコアが気になる方は、まず主治医に相談してみてください。
3頭痛専門医のひとこと
前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)
痛み止めを月に何日使っているか、という情報がスコアの大半を担っているのが面白いですね。実は外来でも「薬を月何回飲みましたか?」と聞くだけで、かなりの情報が得られているんです。このスコアは中国のデータで作られているので、日本人への適用はもう少し検討が必要ですが、考え方自体はシンプルで実用的だと思います。
4読むときの注意
本研究は中国の複数施設のデータで作られており、日本人患者への直接の適用にはまだ慎重な検討が必要です。また断面調査(ある時点のデータを分析)のため、このスコアを使ったことで実際に患者さんの治療結果がよくなるかどうかは、今後の研究で確かめる必要があります。
