注目の研究

CGRP薬で頭痛が減ると、うつ・不安も和らぐ?12研究のまとめ結果

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前川 裕貴

この記事の解説

前川 裕貴

脳神経内科専門医・頭痛専門医

頭痛日誌アプリズツノートの開発者。つけた記録がグラフになり、診察のときに主治医と共有できます。

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ひとことで言うと

片頭痛の予防薬(CGRP標的治療)を使うと、うつや不安の症状スコアも下がる傾向がある。

1研究のポイント

  • 12の研究・計3,603人を統合分析。3か月後、うつ症状のスコアが複数の評価尺度で一貫して改善した(例:ベック抑うつ質問票で平均3.70点低下)
  • 不安症状も同様に改善。ベック不安質問票では平均4.36点の低下が確認された
  • 「頭痛の回数が減ったから気分も楽になった」のか、薬が直接こころに働いたのか、現時点ではまだ区別できていない

2患者の私たちにとって

片頭痛とうつ・不安は一緒に起きやすく、重なると日常生活のつらさが倍増します。今回の分析では、CGRP標的の予防薬を使うと頭痛だけでなく、こころの症状のスコアも下がる傾向がありました。ただし、偽薬(プラセボ)と比べた研究はまだ少なく、「薬の直接効果」と断言するには証拠が足りません。うつや不安を抱えている方は、ぜひ主治医にそのことも伝えてみてください。

3頭痛専門医のひとこと

前川 裕貴

前川 裕貴脳神経内科専門医・頭痛専門医

頭痛外来でも「薬が効き始めてから気持ちも上向いた」という声はよく聞きます。ただ正直なところ、頭痛が減れば睡眠も取れて気分が楽になるのは当然で、薬が直接こころに効いているのかは今の研究デザインでは判断できません。プラセボ対照のしっかりした試験が早く出てきてほしいですね。

4読むときの注意

これは複数の研究をまとめた分析ですが、プラセボ(偽薬)と比べた試験が少なく、「CGRP薬がうつ・不安に直接効く」とは言い切れません。頭痛が改善した結果として気分が上向いた可能性も大きく、因果関係はまだわかっていません。

5この記事の情報源

論文の原文を見る(PubMed・英語)

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監修: 頭痛専門医・前川 裕貴 / ズツ便りは情報提供を目的とし、診断・治療を行うものではありません。最終的な治療判断は主治医にご相談ください。