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朝起きられない子どもの頭痛:片頭痛と起立性調節障害の違い

最終更新 2026年10月9日

どちらも「さぼり」と誤解されやすく、両方を持つ子も少なくありません。違いの目安と、受診の進め方をまとめました。

前川 裕貴 - 頭痛専門医

この記事の監修・執筆

前川 裕貴

脳神経内科専門医・頭痛専門医

頭痛日誌アプリ「ズツノート」開発者

日本頭痛学会 専門医日本神経学会 専門医日本内科学会 内科専門医難病指定医

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頭痛専門医が開発した無料の頭痛日誌アプリ。頭痛・お薬・体調を記録するだけで自動でグラフ化し、主治医にそのまま共有できます。

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「朝起きられない」「午前中は頭が痛くてだるい」「でも午後や休日は元気」。中学生くらいの子どもにこの訴えがあるとき、医師が必ず考える病気が2つあります。片頭痛と起立性調節障害です。どちらも「さぼり」と誤解されやすく、両方を持っている子も少なくありません。この記事では、違いの目安と、受診の進め方を頭痛専門医がまとめます。

2つの病気のちがい(目安)

片頭痛起立性調節障害
痛みの出方発作として起こる。ズキズキと拍動する痛みが数時間続き、治まると普段どおり朝から午前中にかけての鈍い痛みや重さ。日によって波はあるが毎日のように
一緒に出る症状吐き気、光や音がつらい、動くと悪化立ちくらみ、めまい、動悸、だるさ、朝起きられない
時間帯いつでも起こる。朝から始まることも多い午前中が最もつらく、午後から夕方にかけて回復する
きっかけ寝不足・寝すぎ、空腹、ストレス、天気、月経など立ち上がる動作、暑さ、入浴、長く立っていること
家族親や兄弟に片頭痛の人がいることが多い思春期に多く、身長が急に伸びる時期と重なる

ただし、これはあくまで目安です。片頭痛の子に起立性調節障害が重なっていることはよくあり、どちらか一方と決めつけると治療がうまくいきません。片頭痛として治療を始めても朝の症状が抜けないときは、起立性調節障害の検査を一度は受ける価値があります。逆も同じです。

記録から見えた「休む朝」の姿

頭痛日誌アプリ「ズツノート」に記録している10代の記録では、頭痛で学校を休んだ日の7割は朝から痛みが始まり、4人に1人は吐き気を伴っていました。痛みの強さは平均7(10段階)で、登校できた日の5より明らかに強い。朝から強い痛みと吐き気で起き上がれない、というのは片頭痛の典型です。一方で、「頭痛はそれほど強くないのに起きられない」「午後になると元気」という日が多いなら、起立性調節障害の側面が大きいかもしれません。

この見分けに必要なのが、記録です。痛みの強さ、始まった時間、吐き気の有無、午後に回復したか。これが数日分あるだけで、医師の診断はかなり正確になります。

受診はどこに、何を持って

  • 小児科かかかりつけ医がまず相談先です。起立性調節障害の検査(横になった状態と立った状態で血圧と脈を測る検査)は小児科で受けられます
  • 発作的な強い頭痛と吐き気が繰り返すなら、頭痛外来も選択肢です。頭痛外来の選び方を参考にしてください
  • 持っていくものは、頭痛と欠席の記録。「この1か月で頭痛が◯日、休んだのが◯日、朝から痛かった日が◯日」が言えると診察が早く進みます

どちらの病気も、「気合い」や「生活態度」では治りません。診断がつけば、年齢に合わせた治療や生活の工夫があります。薬の使い方は年齢によって違うので、市販薬を含めて自己判断せず、医師に相談してください。

頭痛日誌アプリ「ズツノート」

痛みの強さ・始まった時間・吐き気・休んだかを毎日1分で記録。家族アカウントで保護者のスマホからも記録でき、かかりつけの医師に共有できます。

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よくある質問

片頭痛と起立性調節障害は、どこが違いますか?

片頭痛は発作として起こり、ズキズキする強い痛みに吐き気や光・音のつらさを伴い、治まれば普段どおりです。起立性調節障害は朝から午前中にかけての鈍い頭痛やだるさ、立ちくらみ、動悸が中心で、午後から回復するのが特徴です。ただし両方を持つ子も多く、最終的な判断は医師が行います。

朝起きられないのは、どちらの病気ですか?

どちらでも起こります。朝から強い痛みと吐き気で起き上がれないなら片頭痛の典型、頭痛はそれほど強くないのに起きられず午後に元気になるなら起立性調節障害の側面が大きいかもしれません。見分けには、痛みの強さ・始まった時間・吐き気・午後の回復を数日記録して受診するのが近道です。

どこを受診すればいいですか?

まずは小児科やかかりつけ医です。起立性調節障害の検査(横になった状態と立った状態で血圧と脈を測る検査)は小児科で受けられます。発作的な強い頭痛と吐き気が繰り返すなら頭痛外来も選択肢です。

片頭痛の治療をしても朝の症状が抜けません。

起立性調節障害が重なっている可能性があります。片頭痛として治療を始めても朝の症状が続くときは、主治医に相談して起立性調節障害の検査を受ける価値があります。逆に、起立性調節障害の治療中に発作的な強い頭痛が続く場合も同様です。

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執筆・監修者

前川 裕貴 - 頭痛専門医・ズツノート開発者
前川 裕貴

脳神経内科専門医・頭痛専門医

頭痛日誌アプリ「ズツノート」開発者

日本頭痛学会 専門医日本神経学会 専門医日本内科学会 内科専門医難病指定医

脳神経内科専門医・頭痛専門医。東京大学 脳神経内科で診療・研究に従事したのち、頭痛診療に専念。頭痛診療に欠かせない頭痛日誌が、いまだに紙での運用が多く、市販のアプリも使いにくいものばかりであることに課題を感じ、自ら頭痛日誌アプリ『ズツノート』を開発した。エンジニアとしても活動する“つくる頭痛専門医”として、診療と開発の両面から頭痛医療に取り組んでいる。

2020–2023東京大学 脳神経内科
2023–昭和医科大学 客員講師 / 埼玉精神神経センター 頭痛専門外来 / 荏原ホームケアクリニック 頭痛センター長
2025–株式会社 Iris Wellness 代表(頭痛日誌アプリ「ズツノート」を開発・運営)

現在の所属:埼玉精神神経センター 頭痛専門外来 / 荏原ホームケアクリニック 頭痛センター長

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